自然を尊重し、
地域との関わりと共に生きる
私が生まれ育った北海道札幌市は、春夏秋冬がはっきりとしていて、今なお記憶の中に在り続ける風景の中に、「季節の匂い」というものが感覚として刻まれています。
その土地がもつ風土にならい、人は日常を豊かに生きる知恵と工夫を生みだし、循環していく自然の中で暮らしを営んでいく。そんな場面に小さな頃から関心を抱いていたのは、その姿に人から放たれる「美しさ」を感じていたからだと思います。
そんな記憶に支えられながら、どうすればより美しく、豊かに暮らしを送ることができるか。
今なお、日々考え続けています。
何でもない日常の中にふと起きている自然な事象の中に価値を見出だす感性こそ、心の豊かさや人生の充実につながることを、住まいづくりを通して体現していきたい。
そんな想いからマテニが誕生しました。
環境に負荷を与えてまでも人間が手にしようとしてきた住まいにおけるメンテナンスフリー。
テクノロジーの進化に伴う利便性と効率に偏向した時代の流れの中で、得たものと引き換えに危うく失いそうになる人間としての感性。
住まいづくりやその先の暮らしを通して、人間らしい豊かな感覚を取り戻すという選択こそ、未来の環境を豊かに変えることと信じています。
最小単位の暮らしの中で自然エネルギーを享受しながら、地球環境を最小単位で守っていく。
命を感じられる素材や自然に触れながら、人間が環境の一部であることを再認識する。
自然の循環にならい生きる心地よさを味わう住まいをおおらかな気持ちで育んでいきたい。
住まいづくりを通して実現できる持続可能な社会の実現を目指して。
代表挨拶 渡部健司